えほんのいずみ

絵本「ねこはまいにちいそがしい」のあらすじや随想

 この絵本について―ねこって、おもしろい!―

作・絵:ジョー・ウィアムソン
    
訳:いちだいづみ

出版社:徳間書店

出版年月日: 2018年8月

定価:1,760円(本体1,600円)

 はじめに


   冬の寒さを緩和してくれる動物というと、湯たんぽのあたたかさの猫が思いうか

   びます。この絵本はコミカルな猫の作品ですが、その表情や動作が、子どももおと

   なも楽しませてくれるでしょう。

   ジョー・ウィアムソンさんの作品には、ユーモアあふれる犬版の『しあわせないぬ

   になるには:にんげんにはないしょだよ』(徳間書店)もあります。


 あらすじと随想


   主人公は、「ぼく」というねこ。

   飼い主の六人家族に愛され、ねこ自身も、あのひとたちは、ぼくがいないとだめな

   んだ!だからぼくは毎日いそがしい!と自負していました。

   ねこの視線で家族がとらえられているので、ねこが人間を世話しているつもりな

   のが、発想からしておもしろい!



   さて、ぼくが朝、家族にしてあげるのは、寝ているみんなを上手に起こすこと。

   そしてパパの頭の上に座って、みんなが朝ごはんをちゃんと食べているかどうかを

   見ていてあげる。

   もちろん好きな遊びやいたずらもするけどね。

   それから、おばあさんの編み物や、子どもたちの宿題も手つだってあげる。

   「ぼく」は手つだっているつもりですが、どう見ても邪魔しているように見える

   のが、ユーモラスなところ。

   だけど、外で見つけた新しい遊び相手を、家族に紹介しようとすると、家中とんで

   もない大騒ぎになる。

   さあ、ぼくがみんなにしてあげる一番好きなことは?

   ぬくもりいっぱいの、あのことです。



 随想とまとめ

   

   「ぼく」は、よく気のつく器用で賢い猫。

   わが家で保護していた地域猫「ズル」もそうでした。

   庭の小屋で暮らしていましたが、雨の日など、とかげやねずみを捕まえてきては、

   「プレゼントだよ~」と、玄関のドアの前に置いていきます。ねずみを両手で放り

   投げて曲芸師のように、遊んでいることもありました。

   買い物に出かけようとすると、ニャーニャ―鳴きながら伴走し、送り迎えしてくれ

   ます。横断歩道の手前で止まり、「待ってるよ~」と大きな声で鳴くのです。その

   くせ、むやみになでられると、逃げてしまいます。



   好みの餌の時には、「オイヒ~」と猫語で言うことがあり、同じ餌が続くと、食べ

   ずにプイとどこかへ行ってしまう、マイペースなところもありました。


   ある時、ズルが食べなくても、餌の種類を変えずに放っておいたら、ご近所の屋根

   に登って、一晩中鳴いていました。ズルの声は、大きくてよく響くのです。

   猫嫌いなお宅もあるので、大弱り!



   朝いそいで以前の保護主の息子さんに電話し、屋根からズルを下ろしてほしいと頼

   みました。すると、彼はズルを捕まえて屋根から下ろし、「あの子は、本当はひと

   りで屋根から下りられるんですよ。だけど、かまってもらいたくて、わざと甘える

   こともある。あんまり心配しなくても大丈夫ですよ」といってくれました。



   その日、夕飯時になると、いつものようにズルが現われ、夕餌を食べました。私は

   『かまってあげなくてごめんね~』と思いながら、いつものように少しだけズルを

   なでました。

   不思議なことに、その後ズルは、餌を選り好みしなくなりました。




   縄張りを護ることに関しては、ズルは、自衛隊並み。

   時々、うちの庭に猫を捨てていく人がいたのです。その捨て猫が縄張りに近づくと、

   ズルは容赦なく大声で猛攻撃!

   たいていは子猫でしたが、愛之助というあだ名の体の大きな、歌舞伎のクマドリ顔

   の猫と対決した時には、ちょっと焦ったようです。

   でも、ズルという番ねこがいる限り、鳴きわめいて知らせてくれるので、ひとまず

   安心!

   捨て猫の里親探しもできました。

   ズルも「ぼく」と同様、毎日忙しい猫でした。



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